朝。

「うーん」
ベットの中で背伸びをして、隣を見ると、
あれ?
渚がいない。

サイドテーブルの上の携帯に手を伸ばし、時刻を見る。
6時かぁ。
まだ早いじゃない。
しばらくウトウトして、私も体を起こした。

「痛っ」
腰に痛みが・・・
そういえば、昨日久しぶりに・・・
「ああぁ」
私、避妊の薬を・・・飲んでない。
でも、今までだって大丈夫だったし、

「樹里亜、ご飯出来たぞ」
キッチンから渚の声。
「はぁーい」
寝室から出ると、リビングまでお味噌汁のいい匂いが漂っている。

「おかずは納豆と目玉焼きしかないから」
「うん」
出汁からとった手作りのお味噌汁があればそれで充分です。

私一人なら、菓子パンかシリアルで終わってるところだけど、
なぜか渚はお味噌汁がないと納得しない。
きっと、毎朝出汁をとって味噌汁を作ってくれるお母さんに育てられたんだろうな。
私には、無理だわ。

「どうした?食べないの?」
「ううん。いただきます」

ご飯だって、高いお米を使っているわけではないのに、昨日のうちに研いでざるに上げてあったから、とってもふっくら美味しく炊けている。

「いつも通り、美味しい」
「うん」
満足そうな渚。

これだけこだわりのある人の奥さんになるのは、正直大変だと思うな。