「樹里亜さん、どうぞあちらにいらしてください。ここは私達で大丈夫ですから」
「うん」
そう言われてもねえ。
あちらの席は居心地が悪い。
しばらくして、
「樹里亜、和尚さんがいらしたから出てきなさい」
母さんが呼びに来た。
「はい。今行きます」
さあ、嫌だけれど・・・行きますか。
客間に入ると、私は一番後ろの隅っこの座布団に座った。
読経が響き、線香の香りが立ちこめる中、私はひたすらお爺様に手を合わせた。
法要は1時間ほどで終わり、その後は宴席となった。
料亭から届いた料理を前に、みなお酒が進んでいった。
「ねえ、樹里亜は結婚しないの?」
大叔母さんが母さんに聞く。
「まだ、早いんじゃないですか?最近はみんな遅いし」
「そんなこと言ってると、このままうちの墓に入ることになりかねないわよ」
きっと、私聞こえているのは分かっているだろう。
もちろんお酒のせいもあるんだと思う。
でも・・・嫌だな。
私は黙って立ち上がると、台所に逃げ出した。
「うん」
そう言われてもねえ。
あちらの席は居心地が悪い。
しばらくして、
「樹里亜、和尚さんがいらしたから出てきなさい」
母さんが呼びに来た。
「はい。今行きます」
さあ、嫌だけれど・・・行きますか。
客間に入ると、私は一番後ろの隅っこの座布団に座った。
読経が響き、線香の香りが立ちこめる中、私はひたすらお爺様に手を合わせた。
法要は1時間ほどで終わり、その後は宴席となった。
料亭から届いた料理を前に、みなお酒が進んでいった。
「ねえ、樹里亜は結婚しないの?」
大叔母さんが母さんに聞く。
「まだ、早いんじゃないですか?最近はみんな遅いし」
「そんなこと言ってると、このままうちの墓に入ることになりかねないわよ」
きっと、私聞こえているのは分かっているだろう。
もちろんお酒のせいもあるんだと思う。
でも・・・嫌だな。
私は黙って立ち上がると、台所に逃げ出した。