「医者と看護師が責任をなすりつけ合ってどうするの?そんなことしても患者さんの為にはならないんだから。確かに、きちんと指示を出さなかった森田先生に責任があると思うけれど、君だって受け持ち患者の指示が出てないことに気付いて森田先生に伝えることは出来たんじゃないの?」
淡々とした口調で言う。
「・・・」
恵子さんは黙って唇を噛んでいる。
「森田先生。今からでもヘパリンオフの指示出して、内視鏡には検査を午後にしてもらうように依頼して」
「はい」
「師長。家族に連絡して検査が午後になると伝えてください」
「はい」
みんな一斉に動き出した。
残されたのは悔しそうな恵子さん。
あーあ、これで恵子さんは渚のことが嫌いになったな。
でも、私は知っている。
この後で渚は、森田先生を呼び出してコンコンと説教をするんだ。
自分にも他人にも厳しい人だから、後輩の間違いを黙って見逃すはずがない。
淡々とした口調で言う。
「・・・」
恵子さんは黙って唇を噛んでいる。
「森田先生。今からでもヘパリンオフの指示出して、内視鏡には検査を午後にしてもらうように依頼して」
「はい」
「師長。家族に連絡して検査が午後になると伝えてください」
「はい」
みんな一斉に動き出した。
残されたのは悔しそうな恵子さん。
あーあ、これで恵子さんは渚のことが嫌いになったな。
でも、私は知っている。
この後で渚は、森田先生を呼び出してコンコンと説教をするんだ。
自分にも他人にも厳しい人だから、後輩の間違いを黙って見逃すはずがない。