「なあ竹浦、お前もそろそろ大人になれよ」

椅子にどかっと座り、大股広げて偉そうに言われ、私もつい睨んでしまった。


「またそんな顔をする。そもそも親御さんに申し訳ないと思わないのか?お前が問題を起こす度に呼び出されるお母さんの身にもなってみろ。いつまでそうしている気なんだ」

「・・・」

私は黙って睨み続けた。


「それに、お姉さんもお兄さんも、立派に医学生をしているのに、何でお前だけそんなにできが悪いんだ?」


ああー、またそれだ。


「バカだから仕方ないじゃないですか」

悔し紛れに言った。


「それは分かっているけどなあ、もう少しかわいくなれよ」

フン。


もー限界。


「あの、教室に戻っても良いですか?」

山口先生に声をかけ、私は学年主任を無視して教室の授業に戻った。