私、竹浦梨華17歳。

私立百合ヶ丘学園高等部に通う高校３年生。


ここ百合ヶ丘学園は、県内屈指の私立学校でお金持ちのお嬢さんやのお坊ちゃんたちが通っている。

かくいう私も、竹浦総合病院の娘。


父も、親戚達のほとんどもお医者さん。


４歳上の姉も、８歳上の兄も、医者の卵。


もー、医者って聞くだけで、「おえー」って感じ。



「コラ、竹浦。珍しく登校か？」

昇降口を入ったところで、生徒指導の先生に嫌みを言われた。


フン。

無視して廊下を進む。


「あんたみたいなのがいるから、来たくないのよ」と言いかけてやめた。

言っても無駄。



あーあ。

結局、私は保健室へと向かった。