会えなかった。
あの子に会ってから3回目の朝、初めてあの子に会えなかった。
代わりにものすごくしょうもない夢を見た気がするが、そんなの既に忘れたし思い出すつもりも気力もない。
あの子に、会えなかった…
そのショックが大きくて、ベッドの中からしばらく出ることが出来ずに悲しみにひたっていた。やっぱり、思い通りの夢を見ることは出来ないのか…なんてネガティブなことを考えてるうちにもう起きてから15分が経っていた。
流石にバスに遅れるとまずいから渋々布団にさよならして身支度を済ませ1階へ降りる。流石に‘ 見たい夢が見れなくて私今凄く辛い’なんて言えないから、普通の私の顔を作る。…よし、大丈夫。
「おはよう」
ママに朝の挨拶をすると、普通に返してくれると思っていたが、無言で急に顔を覗き込まれて驚いた。
「みいちゃん、元気ない?」
「…え?」
…あれ、顔、出来てなかったかな?
「なんか、朝からしょぼくれた顔してる」
「なによ…しょぼくれたって」
そんな顔…してる?
「みいちゃん、どこ行くの?」
「…」
ふらっと洗面所へ向かい、鏡を見ると、私の眉はへの字に曲がり、口角は下がり、目はどんよりしていた。
自分で見てもわかる、これは酷い。
そしてこうなった原因も…理解してる。
「…ねぇ、やっぱり何かあったんじゃない?」
「…ママ」