「赤ちゃん言葉で接するな‼」

 と、拓海の手を払い除けている間に、

 「ホイ、投稿♪」

 パパッとアカウントを作り終えた蒼ちゃんが、サクっと動画投稿サイトに岳海蒼丸の作品をアップした。

 「どんなコメントがくるのか楽しみなんだけど、ちょっと怖いね」

 マルオが不安を共有しようと俺らの顔を見渡した。

 「酷評の嵐だったりしてね」

 「辛ー」

 拓海と俺が目を合わせて苦笑い。

 「アンチコメントで埋まってたら即刻削除しような。名もない俺らの作品を『デジタルタトゥーしてやろう』っていう暇人なんて、この世にいないだろうから、心配しなさんな」

 と蒼ちゃんが『大丈夫大丈夫』と俺らの肩をポンポンと撫でた。 

 作品の出来に自信があるとはいえども、俺らはまだ16歳。世間の辛辣な言葉を受け止められるほど大人ではない。