合格発表当日。ネットで合否確認出来るのに、蒼ちゃん・拓海・マルオと共に4人でA高の掲示板を見に行く事にした。

 4人で最後にA高の門を潜りたかったから。

 受験日と同様に4人でA高の校門で待ち合わせをすると、言葉少なに掲示板へと向かった。

 受験票を握りしめ、4人で掲示板を見上げる。

 拓海の番号は、あった。蒼ちゃんもある。マルオの番号も書かれていた。でも、

 「やっぱ、そうだよな」

 俺の番号は見当たらなかった。

 みんなの前で泣きたくなくて、今にも零れそうな涙を堪えて無理矢理笑って見せた。

 そんな俺の肩を、無言で拓海とマルオが抱き寄せた。そこに、

 「やったなー‼ みんな受かってたなー‼」

 近くにいたはずの蒼ちゃんが、何故か少し離れた場所から手を振りながら走って来た。