「何も、死ななくて良くない?」

 『消え方が穏便じゃないんだよねー』と苦笑いを浮かべるマルオの意見も、

 「エキストラじゃ、3人との絡みがないやん。それは嫌」

 蒼ちゃんは顔面を左右に振って拒否した。

 「転校って事にするとかは?」

 『2回連続で早死にって、確かにちょっとねー』とマルオに同調すると、

 「それは、俺の心の葛藤とかを書かなきゃいけなくなるから、話がごちゃつく。主役は拓海なんだから‼」

 蒼ちゃんが『却下』と俺に向かって両手をクロスした。

 「イヤイヤイヤ、人が死ぬ方がごちゃつくわ。大問題だわ」

 拓海が、俺らの話を全く聞き入れない蒼ちゃんの額をペシッと叩いた。