「これを見ろ‼」

 蒼ちゃんがニヤリと笑い、タブレットを机の上に置いた。それを3人で覗き込む。

 そこには【金賞・岳海蒼丸】と書かれた一文が載っていた。

 『何コレ。』

 蒼ちゃん以外の3人の声が見事にハモった。だって、何の事だかサッパリ分からない。

 「夏休みに撮影したヤツ、コンクールに応募したら賞取った‼」

 蒼ちゃんが『やったな、俺たち‼』と言いながら、俺ら3人の肩を叩いた。

 「【岳海蒼丸】って、まさか…」

 マルオが苦笑いを浮かべながら蒼ちゃんを見た。

 「俺たちのグループ名」

 『やっぱりね』な蒼ちゃんの返事に、

 「だっさ」「クソだせぇ」

 間髪入れずに拓海と俺が反応。

 「何で勝手にグループ名決めてるんだよ」「相談しろよ」「これはない」

 そして、拓海と俺とマルオで蒼ちゃんを責める。