「ありがとうね、蒼ちゃん‼」
手と手を取り合うことも、ハグすることも出来ない私たちは、拍手をしながら喜びを分かち合う。
「……今日、唐沢が来る日なんだよね。……本の発売日とか、タイトルとか、教えなきゃなんだよね……」
しかし一気にトーンダウン。今日は月一の唐沢が事務所にやってくる日だった。
唐沢への苦手意識が少し和らいだとはいえ、それでもやっぱり本のことを言うのは躊躇する。
否定されたくないから読まれたくない。それ以前に、自分の脳みそを覗き見されるみたいで恥ずかしい。
「何をそんなに躊躇ってるんだか。賞を獲った物凄く面白い本だよ。胸張って堂々と宣伝すべきだよ」
蒼ちゃんが『俺だったら自慢して歩くのに』と首を傾げた。
手と手を取り合うことも、ハグすることも出来ない私たちは、拍手をしながら喜びを分かち合う。
「……今日、唐沢が来る日なんだよね。……本の発売日とか、タイトルとか、教えなきゃなんだよね……」
しかし一気にトーンダウン。今日は月一の唐沢が事務所にやってくる日だった。
唐沢への苦手意識が少し和らいだとはいえ、それでもやっぱり本のことを言うのは躊躇する。
否定されたくないから読まれたくない。それ以前に、自分の脳みそを覗き見されるみたいで恥ずかしい。
「何をそんなに躊躇ってるんだか。賞を獲った物凄く面白い本だよ。胸張って堂々と宣伝すべきだよ」
蒼ちゃんが『俺だったら自慢して歩くのに』と首を傾げた。