「本当にたまたま奇跡的に獲れただけだから、半分もあげたら書けなくなっちゃう」
唐沢の手を『つか、私の半分は唐沢さんの片手で収まる程度なんですね。露骨に見縊ってますよね。本当にそういうところですよ、唐沢さん』と振り落した。
「ねぇ、何て名前で本出すの? いつ頃出る? 買うよ。まじで読みたい」
「イヤ、まだ出版の打ち合わせしただけで何も始まってないし。出版予定月は何となく決まってるけど確定じゃないし、名前だって変えるかもしれないし……」
唐沢の質問をはぐらかし、何ひとつ答えずに、1冊でも多く売ろうとしない私は、やはり小説家なんてご立派な職業を名乗る資格などないのだろう。まぁ、これからも職業欄には会社員と書き込み続ける所存ですが。
唐沢の手を『つか、私の半分は唐沢さんの片手で収まる程度なんですね。露骨に見縊ってますよね。本当にそういうところですよ、唐沢さん』と振り落した。
「ねぇ、何て名前で本出すの? いつ頃出る? 買うよ。まじで読みたい」
「イヤ、まだ出版の打ち合わせしただけで何も始まってないし。出版予定月は何となく決まってるけど確定じゃないし、名前だって変えるかもしれないし……」
唐沢の質問をはぐらかし、何ひとつ答えずに、1冊でも多く売ろうとしない私は、やはり小説家なんてご立派な職業を名乗る資格などないのだろう。まぁ、これからも職業欄には会社員と書き込み続ける所存ですが。