「そっか。夏川さん、トイレ行っておかなくて大丈夫? 因みにトイレはレジの脇の奥」
唐沢がトイレの方向を指差した。
トイレは駅にも新幹線の中にもあるから大丈夫のはずなのに、『トイレ、大丈夫?』と聞かれると、何故か不安になって『行っておいた方がいいだろう』と思わせる、トイレの不思議。
「……すみません。ちょっと行ってきます」
ハンカチと財布を持って立ち上がると、そそくさとトイレへ。トイレがレジの脇なら、用を足した後に、お会計も済ませよう。唐沢には『トイレ帰りに会計って……』とツッコまれそうだが、36歳はそう。時短したいし、余計な動きはしたくない。トイレの後に席に戻り、財布を取ってからまたレジへ。などという二度手間は、無駄としか思えないのだ。
唐沢がトイレの方向を指差した。
トイレは駅にも新幹線の中にもあるから大丈夫のはずなのに、『トイレ、大丈夫?』と聞かれると、何故か不安になって『行っておいた方がいいだろう』と思わせる、トイレの不思議。
「……すみません。ちょっと行ってきます」
ハンカチと財布を持って立ち上がると、そそくさとトイレへ。トイレがレジの脇なら、用を足した後に、お会計も済ませよう。唐沢には『トイレ帰りに会計って……』とツッコまれそうだが、36歳はそう。時短したいし、余計な動きはしたくない。トイレの後に席に戻り、財布を取ってからまたレジへ。などという二度手間は、無駄としか思えないのだ。