「ははは。気が合うね、お二人さん。じゃあ、ラムのソテーとか、コトレッタとかはどう?」

 白木さんが『これと、これ』とメニューを指差した。

 合致率50パーセントの2択問題が合っただけで唐沢と仲良しみたいな扱いに納得いかないが
、そんなことより料理を早く食べたい。

「いいですね。どっちも食べます」

 白木さんに向かって激しく頷く。

「アペリティーヴォはどうする?」

 続けて白木さんが話し掛けてきた。

「……ごめんなさい。田舎者なもので……。頭もあんまり良くないもので……アペリティーヴォって何ですか?」

 しかし、私はそれに答えられない。【どうする?】と聞かれたものが何なのかさっぱり分からず、どうすべきものなのかが不明。