それから平日に事務所に誰もいない時間は、蒼ちゃんの脚本代筆タイムになった。
二人並んで肩を寄せ合い、パソコンに向かう。
大人気脚本家だった蒼ちゃんに自分の意見を言うのはどうかと躊躇ったが、蒼ちゃんは優しいし一応は聞いてくれるだろうと『ここはこうした方が面白い気がする』と提案してみると、蒼ちゃんは『確かに。さすがサバちゃん。それに変えよう』とあっさり変更を受け入れた。
『え? いいの?』と驚く私に『だって、そっちの方が絶対面白いじゃん。いいアイディア出してくれてありがとね、サバちゃん。やっぱりサバちゃんに頼んで良かった。大正解だった』と微笑む蒼ちゃんに、ちょっときゅんとしてしまって、軽く焦った。
蒼ちゃんは一回り年下で、しかも死んでいる。情緒が自分の手に負えない。
長年恋愛から離れてしまうと、こんなことになるのかと困惑した。
二人並んで肩を寄せ合い、パソコンに向かう。
大人気脚本家だった蒼ちゃんに自分の意見を言うのはどうかと躊躇ったが、蒼ちゃんは優しいし一応は聞いてくれるだろうと『ここはこうした方が面白い気がする』と提案してみると、蒼ちゃんは『確かに。さすがサバちゃん。それに変えよう』とあっさり変更を受け入れた。
『え? いいの?』と驚く私に『だって、そっちの方が絶対面白いじゃん。いいアイディア出してくれてありがとね、サバちゃん。やっぱりサバちゃんに頼んで良かった。大正解だった』と微笑む蒼ちゃんに、ちょっときゅんとしてしまって、軽く焦った。
蒼ちゃんは一回り年下で、しかも死んでいる。情緒が自分の手に負えない。
長年恋愛から離れてしまうと、こんなことになるのかと困惑した。
