「あ、ありがとう。……私、ちょっとトイレに行ってくる。ビックリしすぎて漏らしそう。……トイレにまで来ないでよ? 来たら殺すぞ」
下っ腹を摩りながら立ち上がる。
「『漏らしそう』て。言わんでいいわ。つか、殺すも何も、死んでるし。それに、俺はこの部屋以外どこへも行けない。色んなとこに行けてたら、男の幽霊は全員女風呂に行っちゃうでしょ」
蒼ちゃんが『行っておいで』とひらひらと手を振った。
「……だから、自分の四十九日が行われたかどうかも、神様に聞かなきゃ分からなかったの?」
トイレに向かう足を止めると、
「早くトイレに行きなよ。漏れちゃうんでしょ? 幽霊って、自由に会いたい人がいる場所に行けるんだと思ってたんだけどね、幽霊だからって生きてる人間のプライバシーは侵害しちゃダメだよね。そんなやりたい放題は許されないみたい」
『ここで漏らさないでよ』と蒼ちゃんが苦笑いをした。
下っ腹を摩りながら立ち上がる。
「『漏らしそう』て。言わんでいいわ。つか、殺すも何も、死んでるし。それに、俺はこの部屋以外どこへも行けない。色んなとこに行けてたら、男の幽霊は全員女風呂に行っちゃうでしょ」
蒼ちゃんが『行っておいで』とひらひらと手を振った。
「……だから、自分の四十九日が行われたかどうかも、神様に聞かなきゃ分からなかったの?」
トイレに向かう足を止めると、
「早くトイレに行きなよ。漏れちゃうんでしょ? 幽霊って、自由に会いたい人がいる場所に行けるんだと思ってたんだけどね、幽霊だからって生きてる人間のプライバシーは侵害しちゃダメだよね。そんなやりたい放題は許されないみたい」
『ここで漏らさないでよ』と蒼ちゃんが苦笑いをした。
