「俺たちの作品って、賞も獲ってるしサイトの動画再生回数も結構多い方じゃん。それに、事務所にも所属しちゃうわけじゃん。言わば、芸能人じゃん」

 蒼ちゃんが俺らの顔を見渡した。

 「自ら言うんだ、『芸能人』って」「まだほとんどの人が俺らの事なんか知らないけどな」「自称芸能人」

 蒼ちゃんの話に、マルオと拓海と俺とで総ツッコミ。

 「コレ、AO入試の推し材料になると思わん?」

 が、蒼ちゃんは気にせず話を続ける。

 「弱い弱い」「無理無理」「ならんならん」

 またしてもマルオと拓海と俺とが総出でツッコむ。

 「そうかなぁ。日本は俄然少子化よ? 大学は生徒の取り合いじゃん。大学なんて、半数は推薦入学者じゃん。倍率高めの大学を外せばイケるんじゃね?」

 しかし蒼ちゃんはまだイケると言い続ける。