「で、拓海は?」

 マルオが軌道修正を図る様に、拓海に話を振り、流れを変える。

 「俺はテニス」

 期待を裏切らない拓海の答えに、

 「イケメンは部活選びも間違いないんだな」

 「もういいだろ、これ以上モテなくて。なんだよ『イケメンがテニス』って。キラキラしすぎだろ」

 「だんだん腹立ってきたわ」

 俺も蒼ちゃんもマルオも白けまくる。

 「てか、テニスのルールがいまいち分からない」

 マルオに至っては、テニス自体が分かっていない始末。

 「分かる。俺も【チャレンジ】しか分からん」

 斯く言う俺もさっぱり分からない。

 「あぁ、試合中にイライラしたら口走るヤツね」

 蒼ちゃんも同様だった。