「ん? どういう事? 何の為に花さんのタブレット持って来たの?」

 マルオが首を傾げながら俺を見るから、俺も頭を傾げ返した。

 そんな俺らにニヤリと何か企んでいる笑顔を見せた蒼ちゃんが、タブレットに何かを打ち込み出した。

 「裏アカ特定されると面倒だからね。姉ちゃんのアカウントのパス知らんから、タブレットごと拝借だよねー。てことで、はい、送信。」

 そしてそれをどこかに送り終わった後に、打ち込んだ文章を俺らに見せる蒼ちゃん。

 「これは…完全にインチキですね」

 口をあんぐり開けて蒼ちゃんを見る俺。

 「やりやがったー」

 額に手を当て、天を仰ぐ拓海。

 「禁断の手、使っちゃったよー」

 マルオは『うわー』と言いながら送信済みの文章を再度読み返した。