私は特別仲のいい友達はいない。

みんな話しかけてはくれるけど、
こうやって不意に孤独になる。

鞄に教科書を詰めて、私は河野の方へ行った。

河野の机の横には、同じように鞄を背負って
河野を待つ陽菜がいた。

「行こ、多目的室」

私が言うと、陽菜がくるっと振り返った。

「うん、3人で行こ」

3人で、か。

私はイマイチ、陽菜とは上手く
接することが出来ない。

私は陽菜が河野のことを好きだってわかってて、
河野と付き合うことにしたから。

どうしても、気まずくて。

陽菜に言われるがまま多目的室に向かう。

中に入ると、もう他のクラスの委員は揃っていた。