キミになりたい。



次の日。

2時間目の中頃、ガラッとドアが開いて瀬戸が入ってくる。

「はよーござーます」

反省を全く見せない適当な挨拶。

「瀬戸、何で遅れた」

「寝てました」

先生ももう慣れているのだろう。

呆れた表情で早く席に座るよう、瀬戸に促した。

「いいご身分だね」

こんなこと言うつもりなかったのに、つい口が滑る。

まずい。

瀬戸には余計なことを言ってしまう。

「あれ?昨日のことみんなに言ってもいい訳?」