キミになりたい。

「どうでもいいじゃん、私が何してても」

投げやりな私の返答に、瀬戸は少しびっくりしていた。

図星だと分かったんだろう。

明日、学校で絶対馬鹿にされる。

せめて口止めしようと思ったそのとき、近くのコンビニからうちの制服を着た女子が出てくる。

「昴、お待たせー!」

クラスメイトの咲良だった。

最悪だ。

「え、ののちゃんじゃん!」

咲良はびっくりして私を見る。

もうダメだ、と思った。

きっとこの後2人に笑われて、クラスでも笑われて。

今まで守ってきた私のイメージが崩れる。

地面から目を逸らせない私を横目に、瀬戸は笑いながら言った。