興味なくても、委員になったからには普通
頑張るでしょ。

やっぱり、私はこの人が苦手だ。

「ていうか、受験生のこの時期にやめて欲しいよ」

陽菜はそう言ってから、私と瀬戸の顔を見た。

「まあ、余裕がないのは私と慧だけか」

また1つ、何かが私の胸に刺さった。

この学校では、学力テスト上位3位までが
公表される。

常に1位を取っているのがこの私。

そして、常に2位を取っているのが瀬戸だ。

私も瀬戸も、県内の高校であればどこも安全圏だ。

「陽菜だってバスケのスポーツ推薦来てるんだろ?」

「来てるけど県外だもん。嫌だよ」

陽菜が少し上目遣いをする。

慧と離れたくない、と目で伝えているようだった。

やがて、校門に着く。