私は、病室の前に着いた途端母の泣き叫ぶ声

が聞こえた。

私は、その声に足が震え始めた。

嘘…だよね…?

そんなこと…ある訳ない…!

だって、さっきまで元気で…。

私は、ベッドに近寄ると顔色が真っ白になっ

ていた。

「おばあちゃん…、起きてよ…。ねぇ…!」

私は、体を揺らすが起きることはなかった。

「あ…あんな言葉が最後だなんて嫌だよ

ぉ…。」

私は、おばあちゃんの手を繋いだ。

「嫌いじゃないから…、だから目開けて

よ…。ねぇ…。」

すると、瞳から大粒の涙画こぼれ落ちた。

それは、私と祖母の記憶が一つ一つ消えてい

くように…。

また一粒、また一粒と…。