そんなある日、祖母はついに倒れた。

病院に搬送され、命はとりとめたものの祖母

は意識を取り戻した途端「いつもの用紙とペ

ン持ってきてくれる?」と聞いてきた。

私は、その瞬間怒りが爆発した。

「どうしてそこまでして書くの!?どうして

休まないの!?」

「大丈夫よ。まだ、頑張れるわ。」

「…嫌だ…よ。小説なんて嫌よ!!なんな

ら、口に出していいなよ!私は…!!」

「いいから、聞いて…?」

祖母は、手を繋いできたが、私はそれを振り

ほどいた。

「嫌…!小説なんて…、小説なんて無くなれ

ばいいのに!!」

私はその場にいるのが辛くなり、病室を飛び

出した。