『もう! 私未央よりも低いのに自慢しちゃったじゃないのよ。恥ずかしくなる』と菜摘は笑ったが、頬が引きつっていた。祐奈と瑠衣は何も言わなかった。私の点は菜摘より四点高かった。
事実を伝えただけだけど、伝えるべきではなかった。あの日から私の後悔は何度もあった。
この旅行に参加したことも後悔している。私は誘われたら断るつもりでいたが、母が旅行計画を瑠衣の母親から聞いてしまった。
これは瑠衣にも予想外で、ホテルの予約を変更したらしい。つまり、旅行のメンバーに入ってなかった。
『八月二日から二泊三日で、軽井沢だからね』と私の都合など聞くこともなく決定事項だけが伝えられた。
母が聞いたのが決定したものだったからだ。母と瑠衣の母は高校の時の同級生で、保護者会で偶然再会した。
その再会を機に情報交換を兼ねて、連絡を取ってたまに出掛けている。
母親が同級生だという偶然の事実に私と瑠衣も最初はすごい運命だと興奮した。今となっては、こんな偶然いらないのだけれど。
「はー」
手を天井に伸ばして、大きく息を吐く。なんとなくみんなと一緒に出掛けたくなくて、朝食後『お腹が痛い』と嘘をついた。
三人は困惑な顔をして心配したが、予定をどうしたらいいかと言い出した。
事実を伝えただけだけど、伝えるべきではなかった。あの日から私の後悔は何度もあった。
この旅行に参加したことも後悔している。私は誘われたら断るつもりでいたが、母が旅行計画を瑠衣の母親から聞いてしまった。
これは瑠衣にも予想外で、ホテルの予約を変更したらしい。つまり、旅行のメンバーに入ってなかった。
『八月二日から二泊三日で、軽井沢だからね』と私の都合など聞くこともなく決定事項だけが伝えられた。
母が聞いたのが決定したものだったからだ。母と瑠衣の母は高校の時の同級生で、保護者会で偶然再会した。
その再会を機に情報交換を兼ねて、連絡を取ってたまに出掛けている。
母親が同級生だという偶然の事実に私と瑠衣も最初はすごい運命だと興奮した。今となっては、こんな偶然いらないのだけれど。
「はー」
手を天井に伸ばして、大きく息を吐く。なんとなくみんなと一緒に出掛けたくなくて、朝食後『お腹が痛い』と嘘をついた。
三人は困惑な顔をして心配したが、予定をどうしたらいいかと言い出した。