一歩前に出て、祐奈、菜摘、瑠衣に近付いた。

「ごめんね、いっぱい連絡くれたのに全然見ていなくて」

「ほんとだよー、どうしたのかと心配したよ」

「うん、ごめん。探してくれてありがとう」

「全然連絡ないからホテルに戻ったんだけどね、未央いないからビックリした」

祐奈の話に他のふたりが頷く。

私と連絡が取れないからと、心配してホテルに戻ったが、いないからどこに行ってしまったのかと考えたけど、全然見当がつかない。そこで、ホテルのスタッフにどこかに出かける姿を見なかったと尋ねた。

ひとりのスタッフが雲場池に行ってみると出ていったと教えてくれた。だけど、それは四時間も前のことだからもういないかもしれないけど、他に探す場所が思い浮かばないからと、とりあえずここに来てみたという。

「なにかあったのかと思った。よかった、なにもなくて……。私残ればよかったと後悔したんだよ。ごめんね、ひとり残しちゃって。具合が悪いときは心細いのにね」

「祐奈……。ありがとう。私こそ本当にごめんね。連絡してから出掛けたらよかったね」

「そうだよ。せめてスマホ見てよね」

バッグの下のほうにマナーモードにした状態でしまっていた。三人で楽しく過ごしているだろうから、連絡なんて来ないと思っていた。