『今雲場池のというとこにいます』と入力して、送信した。

その直後、私を呼ぶ大きな声が響く。

「未央ー! いたー!」

「えっ、早い」

送信ばかりですぐここに来るなんて、どんな素早さなの?

自分が送ったメッセージとこっちに走ってくる三人を見比べた。メッセージは送信してはいるが、まだ読まれていないようだ。

返信を見てから来たのではない?

困惑する私の前に三人が小走りでやって来た。三人とも少し息があがっていて、汗をかいていた、

「良かった、いた……」

「もう! 連絡ちょうだいよ」

「お腹は大丈夫なの?」

汗を拭いながら、三人がそれぞれ口を開く。なにも返せず、呆然としている私の耳元で亮平さんが囁く。

「みんな本気で心配してるよ」

「うん……」

嘘ではない本当の言葉だと私も感じた。だけど、受け入れていいのかと迷う。

本気で心配してくれているのに、私は信用していなかった。私はこのまま一緒に過ごしてもいいのかな。

「未央ちゃん、大丈夫だよ」

「亮平さん……」

言葉に出さなくても私の不安を感じ取ってくれたようで、私の肩に置いた亮平さんの手から、勇気を出す力が伝わってくる。

私が彼を見ると、穏やかな表情で頷いた。私も見守ってくれるようだ。