突然の雷雨は夕方に多いが、朝や昼になることもある。雷が鳴ったら、亮平さんはこの世界から消えてしまうのだろうか。今確かにあるこの姿は消えてしまう。
私は繋いでいた手に力を込めた。元の時代に戻ったほうがいいのは分かっている。だけど、戻ったら二度と会えない。二度とこの温もりを感じることは出来ない。
嫌だ、離れたくない。亮平さんを失いたくない。
「私も亮平さんの生きている時代に行きたいな」
「未央ちゃん、行けないよ。突然未央ちゃんがいなくなったら、家族もお友だちも心配して、悲しむ。だから、未央ちゃんはこれから先、苦しいことがあったしても、この世界で生きなくてはいけない」
亮平さんは私のことを想って、私の願いを拒否した。せめて、亮平さんがいる間だけでも一緒にいたい。夏休みの間、軽井沢にいることは出来ないかな。
どこか住み込みでバイトとか出来ないだろうか。明日帰ったら、両親にお願いしてすぐここに来ようかな。
「亮平さん、こういう電話持っていないよね?」
バッグからスマホを取り出して、亮平さんに見せる。
「うん、僕は持っていない。おばあちゃんは持っているけれど」
「おばあちゃんの電話番号、今分かる?」
「分からない」
私は繋いでいた手に力を込めた。元の時代に戻ったほうがいいのは分かっている。だけど、戻ったら二度と会えない。二度とこの温もりを感じることは出来ない。
嫌だ、離れたくない。亮平さんを失いたくない。
「私も亮平さんの生きている時代に行きたいな」
「未央ちゃん、行けないよ。突然未央ちゃんがいなくなったら、家族もお友だちも心配して、悲しむ。だから、未央ちゃんはこれから先、苦しいことがあったしても、この世界で生きなくてはいけない」
亮平さんは私のことを想って、私の願いを拒否した。せめて、亮平さんがいる間だけでも一緒にいたい。夏休みの間、軽井沢にいることは出来ないかな。
どこか住み込みでバイトとか出来ないだろうか。明日帰ったら、両親にお願いしてすぐここに来ようかな。
「亮平さん、こういう電話持っていないよね?」
バッグからスマホを取り出して、亮平さんに見せる。
「うん、僕は持っていない。おばあちゃんは持っているけれど」
「おばあちゃんの電話番号、今分かる?」
「分からない」