それでも彼は私を元気付けようとしてくれる。

「ごめんね、亮平さん」

「なんで突然謝るの?」

「私自分のことばかりで、励ましてくれても落ち込んでいて……私よりも亮平さんのほうが大変なのに」

「僕のほうが大変?」

「うん」と私が頷いた時、私たちの番になり、ショーケースを眺めてアイスを選んだ。

私は濃厚ミルク、亮平さんはブルーベリーヨーグルトをオーダーしてカップに入れてもらった。木陰になっている青い色のベンチに座る。

「ミルクのアイス、初めてここに来たときに食べた。おばあちゃんがおすすめだと教えてくれたから。美味しいよ」

「へー。……ん、美味しい! 本当に濃厚で美味しい!」

「こっちは濃厚ではなくて、さっぱりしているけど、美味しいよ。未央ちゃんも食べてみて」

差し出されたカップの中でには、ところどころにブルーベリーが見えていた。私はそのブルーベリーの部分をスプーンですくって、口に入れる。

さわやかでスッキリとした酸味が口の中で溶ける。亮平さんのいうとおり、さっぱりしていて暑い夏にはピッタリだ。

「美味しい! すごいさっぱりしていてぱくぱく食べれそう」

「うん、そうだね。未央ちゃんのも一口もらっていい?」

「あ、うん。どうぞ」