美味しそうだからと一日置きに通うのはいくらなんでも多すぎではないかな。高いものではないけど、頻繁に食べるとお金がかかるだろう。

そういえば、別の時代から来た亮平のお金はどこで手に入れたものなのかな?

それに、彼はどこかの家に寝泊まりしているのだろうか?亮平さんのこの時代での生活が知りたくなり、訊いてみた。

「一人で暮らしているおばあちゃんの家に泊めさせてもらっている。お礼にと掃除をしているけれど、逆にお礼だとお小遣いをくれて……いらないと断ったけれど、じゃあ一緒にパン屋行こう、アイス食べに行こうと連れてきてくれて、僕が気に入ったからとパンとアイスを食べてきていいよと、結局お金をくれる」

亮平さんは困ったように弱々しく笑った。彼はこの時代でパンやアイスを美味しく食べて、楽しんでいるように思えたが、世話してもらっていることを心苦しく思っているようだ。

彼はこの時代に知り合いはいないはずだ。見知らぬ人からの親切に戸惑うのは当然だろう。私も知らない人から、お金を渡されたらまず断る。

私は友だちとの関係がうまくいかなくて、存在価値を見いだせないと不満をもらしたが、私もよりも亮平さんのほうが不安や心配は大きい。

知り合いが誰もいないし、自分がいた時代と違う時代で暮らすのは大変だ、