「ここだ……」
ぐだぐだ考えていたらどこかについたようって、やっぱりハル君家の裏手の道。ここに一体何が?
あたりを見渡しても特段何もない。人影すらない。
「ここに次元の扉がある。閉じているがな……」
意味不明な言葉を言いつつ、訪問者のお兄さんは目の前を指差した。勿論何かあるように見えない。
そう思っていると、指差していた手をパーに広げた。すると、目の前が陽炎のように揺らめく!
「え? なんですの?」
「こんな所に扉が……」
アメリアさんには見えているのか、理解できたのか、そう呟いた。って、その扉って何?
「いいか手を離すなよ。離してどうにかなっても自己責任だ!」
訪問者のお兄さんは、不吉な事を言って一歩前に進む。
ちょっと怖いんですけど!
「ちょっと待って!」
私が叫ぶも更に進むと、訪問者のお兄さんが揺らめく中へ入って行く! まさに入っていくだった! だって揺らめきの先からは、体が見えなくなっていた!
これ魔法じゃなかったら怪奇現象だよ!!
そして私が怯え驚いていると、凄い勢いで引っ張られ、次々と揺らめきの中へ!
「キャー!!」
「すごいですわ!」
私が悲鳴を上げるよ横で、マリアさんは感動していた!
不思議な場所だった。進んでいる感じが全くない。辺りは漆黒と言っていいほど真っ暗闇なのに自分達の姿は、はっきりと見える。多分、上も下も右も左もない世界なのかもしれない……。
「変だな。ここら辺のはんずなんだが……」
五分ほどたった頃だと思う。訪問者のお兄さんがボソッと呟いた。まさか、迷子になったんじゃないでしょうね?
「シュトルさん、近くにないか?」
『変ですね。私もここら辺だと思ったのですが……』
あ、あれはもしや、精霊なのでは!? おじいちゃんと同じ世界から来た魔法使いならパートナーがいてもおかしくない!
訪問者のお兄さんの肩の辺りにツインテールの精霊がいた。
なんだろう? 昨日まで魔法とは無縁だったのに、魔法を目の当たりにし精霊なんて三人目!
マリアさんを見れば、彼女も頬を染めてシュトルちゃんを見ている。興奮してます!
「見つからないのなら一度戻った方がよろしいのでは?」
アメリアさんは冷静です。まあ、見慣れてますよね……。
確かにさっきから訪問者のお兄さんは、オロオロしている。手を離すなと言ったりしていたし、凄く不安なのですが……。
「わかってる。一度戻るぞ。一体どうなっているんだ……」
納得がいってないようだけど、戻る事にしたみたい。って、無事戻れるのかな? それも不安だよ。
「いいですか。落ち着て聞いてい下さい……」
ぼそりとアメリアさんが私達に話しかけて来た。やっぱり迷子なんだろうか?
「彼の魔封じが解かれました……」
うん? どういう事なんだろう? 魔封じに掛かっていた事を知らなかったけど。って落ち着くも何も普通それっていい話なんじゃないの? 解放されたんだし……。
「そ、そうですか……」
マリアさんも戸惑いながらそう返す。私達には、彼女が言いたい事がわからない。
「同時に私とあなた達を私の魔法を使って移動しています」
アメリアさんの言葉に私達は顔を見合わせる。魔封じを解除されて自分で移動しているって事だよね? それってそれまでは訪問者のお兄さんが移動させてくれていたって事なのかな?
「それはどういう意味なのでしょうか?」
マリアさんが聞いてくれた。
「彼の魔力が尽きようとしているという事です。そして、私も後少ししか魔力がありません。魔力が尽きればここを彷徨うしかありません」
「え~~!」
「なんですって!」
ぐだぐだ考えていたらどこかについたようって、やっぱりハル君家の裏手の道。ここに一体何が?
あたりを見渡しても特段何もない。人影すらない。
「ここに次元の扉がある。閉じているがな……」
意味不明な言葉を言いつつ、訪問者のお兄さんは目の前を指差した。勿論何かあるように見えない。
そう思っていると、指差していた手をパーに広げた。すると、目の前が陽炎のように揺らめく!
「え? なんですの?」
「こんな所に扉が……」
アメリアさんには見えているのか、理解できたのか、そう呟いた。って、その扉って何?
「いいか手を離すなよ。離してどうにかなっても自己責任だ!」
訪問者のお兄さんは、不吉な事を言って一歩前に進む。
ちょっと怖いんですけど!
「ちょっと待って!」
私が叫ぶも更に進むと、訪問者のお兄さんが揺らめく中へ入って行く! まさに入っていくだった! だって揺らめきの先からは、体が見えなくなっていた!
これ魔法じゃなかったら怪奇現象だよ!!
そして私が怯え驚いていると、凄い勢いで引っ張られ、次々と揺らめきの中へ!
「キャー!!」
「すごいですわ!」
私が悲鳴を上げるよ横で、マリアさんは感動していた!
不思議な場所だった。進んでいる感じが全くない。辺りは漆黒と言っていいほど真っ暗闇なのに自分達の姿は、はっきりと見える。多分、上も下も右も左もない世界なのかもしれない……。
「変だな。ここら辺のはんずなんだが……」
五分ほどたった頃だと思う。訪問者のお兄さんがボソッと呟いた。まさか、迷子になったんじゃないでしょうね?
「シュトルさん、近くにないか?」
『変ですね。私もここら辺だと思ったのですが……』
あ、あれはもしや、精霊なのでは!? おじいちゃんと同じ世界から来た魔法使いならパートナーがいてもおかしくない!
訪問者のお兄さんの肩の辺りにツインテールの精霊がいた。
なんだろう? 昨日まで魔法とは無縁だったのに、魔法を目の当たりにし精霊なんて三人目!
マリアさんを見れば、彼女も頬を染めてシュトルちゃんを見ている。興奮してます!
「見つからないのなら一度戻った方がよろしいのでは?」
アメリアさんは冷静です。まあ、見慣れてますよね……。
確かにさっきから訪問者のお兄さんは、オロオロしている。手を離すなと言ったりしていたし、凄く不安なのですが……。
「わかってる。一度戻るぞ。一体どうなっているんだ……」
納得がいってないようだけど、戻る事にしたみたい。って、無事戻れるのかな? それも不安だよ。
「いいですか。落ち着て聞いてい下さい……」
ぼそりとアメリアさんが私達に話しかけて来た。やっぱり迷子なんだろうか?
「彼の魔封じが解かれました……」
うん? どういう事なんだろう? 魔封じに掛かっていた事を知らなかったけど。って落ち着くも何も普通それっていい話なんじゃないの? 解放されたんだし……。
「そ、そうですか……」
マリアさんも戸惑いながらそう返す。私達には、彼女が言いたい事がわからない。
「同時に私とあなた達を私の魔法を使って移動しています」
アメリアさんの言葉に私達は顔を見合わせる。魔封じを解除されて自分で移動しているって事だよね? それってそれまでは訪問者のお兄さんが移動させてくれていたって事なのかな?
「それはどういう意味なのでしょうか?」
マリアさんが聞いてくれた。
「彼の魔力が尽きようとしているという事です。そして、私も後少ししか魔力がありません。魔力が尽きればここを彷徨うしかありません」
「え~~!」
「なんですって!」