「ごめんなさい……。勝手についてきちゃって……」
「驚いたというのは、来てくれるとは思っていなかったという意味だ。嬉しい誤算だった」
私の言葉におじいちゃんはそう言ってくれた。
「嫌ですわ。泣く事などありませんわよ」
「そうだよ。喜んでいるんだよ」
「そうそう。ルナだって魔法使いなんだからな」
私の頬にいつの間に涙が伝っていた。別に泣こうとしたわけじゃない。なんとなく、裏切った気分になっていた。
三人は泣き出した私に驚いて声を掛けてくれた。
「違うの。私、魔法使いの資格ないから……」
「ないってなんで?」
ハル君が不思議そうに聞いて来る。ここにいるのだから魔法使いであるのは間違いないから。
「皆を騙していたから……」
四人は顔を見合わせる。
「おかしな事を言いますのね。わたくしたちが知り合ったのは昨日ですわよ?」
「あ、もしかして小学生の時の話?」
ハル君が思い当たり聞いて来るけど私はそれに首を横に振る。
「私は、魔法使いを信じていなかったの……」
私は騙していた内容を口にした。
「信じてなかったって……。ルナ、魔法使いになれているよね? ここにいるんだから」
ハル君はまた不思議そうに言った。私はそれに今度は頷いた。
「うん。儀式をした時は信じていた。……ハル君が引っ越ししていなくなってからもずっと信じていた。でも……中学生になって、魔法使いの話をすると皆に笑われるようになって、親からもあれは魔法じゃなくて手品だよと言われて……」
「それで、魔法使いを信じなくなっちゃったの?」
悲しそうにいうハル君の言葉に頷いた。
誰も信じてくれなかった。しかも私は魔法を使えない。魔法使いじゃない! そう思う様になった。
「引っ越しして北海道に来てからは、転校先の学校では魔法使いの話は、一回もした事はなかった。私は魔法使いになりたい想いを捨てたのよ!」
「捨ててないだろう? ここについて来た。魔法使いになりたいって……魔法使いでいたいって想いがあったから来たんだろう?」
「うん……」
カナ君の言葉の通りマリアさんの儀式を見て、あの時の想いを思い出した。でもそれまでは、ずっと否定していた……。
「それはすまなかった。あの時は、自分達の事で精一杯で……。ルナにちゃんと言っておかなかった私の責任だ」
「え? おじいちゃんのせいじゃ……」
私が否定しようとすると、おじいちゃんは首を横に振る。
「いや、魔法使いの事は皆に内緒だと、一言伝えておけば済んだ事だ」
「ルナ。あなたは魔法使いでしてよ。わたくしと同じ新米の魔法使い。わたくしの儀式の時にあなたも一緒に魔法使いにまたなったのよ!」
そうだね。あの時、この想いを取り戻した……。
「マリアさん、ありがとう……」
「まあ、おじいちゃんが悪いのは当たり前だな。俺達はちゃんとそう言われていたんだからな」
腕を組みうんうんと頷きながらカナ君は言う。言われていたの?
「え? そうなの?」
「うん。僕達周りには言ってないよ。親にも止められていたし」
まあ、言えば私の様になるのは目に見えているもんね。
「……ごめんね、ルナ。僕しらなくて。一人だったら心細くなって、そうなっちゃうよね」
「もう大丈夫ですわ! わたくしたちがおりますもの! 一人ではありませんわよ」
「ルナ、運がいいぜ! これから魔法の修行が出来るみたいだぜ!」
「うん。ありがとう」
今度は私はうれし涙で頬を濡らした。
「改めて、宜しくね!」
その涙を拭いて元気な声で私は言った。皆は笑顔で頷いた。
「驚いたというのは、来てくれるとは思っていなかったという意味だ。嬉しい誤算だった」
私の言葉におじいちゃんはそう言ってくれた。
「嫌ですわ。泣く事などありませんわよ」
「そうだよ。喜んでいるんだよ」
「そうそう。ルナだって魔法使いなんだからな」
私の頬にいつの間に涙が伝っていた。別に泣こうとしたわけじゃない。なんとなく、裏切った気分になっていた。
三人は泣き出した私に驚いて声を掛けてくれた。
「違うの。私、魔法使いの資格ないから……」
「ないってなんで?」
ハル君が不思議そうに聞いて来る。ここにいるのだから魔法使いであるのは間違いないから。
「皆を騙していたから……」
四人は顔を見合わせる。
「おかしな事を言いますのね。わたくしたちが知り合ったのは昨日ですわよ?」
「あ、もしかして小学生の時の話?」
ハル君が思い当たり聞いて来るけど私はそれに首を横に振る。
「私は、魔法使いを信じていなかったの……」
私は騙していた内容を口にした。
「信じてなかったって……。ルナ、魔法使いになれているよね? ここにいるんだから」
ハル君はまた不思議そうに言った。私はそれに今度は頷いた。
「うん。儀式をした時は信じていた。……ハル君が引っ越ししていなくなってからもずっと信じていた。でも……中学生になって、魔法使いの話をすると皆に笑われるようになって、親からもあれは魔法じゃなくて手品だよと言われて……」
「それで、魔法使いを信じなくなっちゃったの?」
悲しそうにいうハル君の言葉に頷いた。
誰も信じてくれなかった。しかも私は魔法を使えない。魔法使いじゃない! そう思う様になった。
「引っ越しして北海道に来てからは、転校先の学校では魔法使いの話は、一回もした事はなかった。私は魔法使いになりたい想いを捨てたのよ!」
「捨ててないだろう? ここについて来た。魔法使いになりたいって……魔法使いでいたいって想いがあったから来たんだろう?」
「うん……」
カナ君の言葉の通りマリアさんの儀式を見て、あの時の想いを思い出した。でもそれまでは、ずっと否定していた……。
「それはすまなかった。あの時は、自分達の事で精一杯で……。ルナにちゃんと言っておかなかった私の責任だ」
「え? おじいちゃんのせいじゃ……」
私が否定しようとすると、おじいちゃんは首を横に振る。
「いや、魔法使いの事は皆に内緒だと、一言伝えておけば済んだ事だ」
「ルナ。あなたは魔法使いでしてよ。わたくしと同じ新米の魔法使い。わたくしの儀式の時にあなたも一緒に魔法使いにまたなったのよ!」
そうだね。あの時、この想いを取り戻した……。
「マリアさん、ありがとう……」
「まあ、おじいちゃんが悪いのは当たり前だな。俺達はちゃんとそう言われていたんだからな」
腕を組みうんうんと頷きながらカナ君は言う。言われていたの?
「え? そうなの?」
「うん。僕達周りには言ってないよ。親にも止められていたし」
まあ、言えば私の様になるのは目に見えているもんね。
「……ごめんね、ルナ。僕しらなくて。一人だったら心細くなって、そうなっちゃうよね」
「もう大丈夫ですわ! わたくしたちがおりますもの! 一人ではありませんわよ」
「ルナ、運がいいぜ! これから魔法の修行が出来るみたいだぜ!」
「うん。ありがとう」
今度は私はうれし涙で頬を濡らした。
「改めて、宜しくね!」
その涙を拭いて元気な声で私は言った。皆は笑顔で頷いた。