「ちょっとまってよ! その衣装に向こうの世界って! おじいちゃんって地球の人間じゃなかったの!?」
 「「「えー」」」

 思い当たると私は叫んでいた! そして三人もハーモニーで驚きを露わにする。
 ハル君達は、アメリアさんを異星人だと言った。多分、色は違うけど同じところから来たんじゃないかな? と私は推測した。

 「お待ちになって。おばあ様が故郷に帰ったというのは、もしかして別の世界ですの? だとしたら、おばあさまの異世界の方になりますの?」
 「その通りだ」

 おじいちゃんはそうだといとも簡単に頷いで見せた。
 言われてみれば、その可能性もあった。でもまさかおばあちゃんも異星人なんて! って、おばあちゃんも魔法使い? って、ハル君の家族って魔法使い一家?!
 うん? でも何でハル君達は儀式をしたんだろう? 地球で生まれたからだろうか?
 そんな事を考えているとハル君が質問をして話を聞き出していた。

 「じゃ、お父さんって地球で生まれたけど地球の人間じゃないとか?」
 「そういう事だな」
 「……じゃ俺も母さんも地球の人間じゃないのかよ!」

 勿論だ。だた二人は地球の人間と結婚をしているからお前達はハーフってところだな」

 「ハーフ!」
 「……すげー!」

 聞き出していたけど、自分がハーフだと知って状況に酔いしれている……。半分地球の人間じゃないんだけどいいのだろうか?

 「まあ、その話は今度時間がある時にでもするとして、今は魔法の事を話そうか」
 「ぜひ聞きたいですわ!」

 マリアさんがそう言うと二人も頷く。三人共目が輝いている。

 「……あ、あのさ。そんなんでいいの? 自分達が地球の人間じゃないかもしれないんだよ?!」
 「楽しみは取っておかなくちゃ」
 「ほらエンドして、ここからでなくちゃいけないだろう? その話は後でじっくりきくからさ!」
 「そう……」

 二人は半分異星人の血が混ざっている事に逆に喜んでいるみたい。……本人がそれでいいならいいか。それに今は魔法使いの事を聞きたいみたいだし。

 「では、お願いしますわ。おじい様」

 マリアさんも話が楽しみな様でそう言って急かした。

 「まずは、おめでとう!」

 おじいちゃんがそう言うが私達はキョトンとなった。何を祝われたのかわからない。

 「誠《まこと》には魔法使いの儀式を行った者と伝えたが、正確には儀式を行って魔法使いになった者だ。そういう事でお前達は、ちゃんと魔法使いになっているという事だ」

 「……うん。そうだね」
 「なんだ、リアクション薄いな……」

 ハル君が頷いて答えるも、おじいちゃんが想像した反応と違ったみたい。まあ、私達はもう既に確信してしまっているからね。

 「しかし、四人とは驚いた」

 そっか。本来は多くてもマリアさんを入れて三人の予定だった。私は偶然居合わせただけの存在。しかも、さっきまで魔法使いの事を信じていなかった……。