「……フン」
悔し紛れにもうひとつ息を吐き出したところで、硬派らしいといえばらしいけど、今どきの男子高校生にしてはちょっと度が過ぎていやしないか、と私は思う。
もしかして好きな子がいる? 他校にもう彼女がいたりする?
そんな話はいくら聞き耳を立てても聞こえてきたことはなかった。
でも、普段の様子を思い起こすと、もし仮に彼女がいたとしても晄汰郎の性格なら誰にも言わない、あるいは信頼の置けるごく少数の親しい人にしか打ち明けないこともあり得るだろう、いいやむしろそうするはずだと妙にあっさり納得できてしまって、再び怒りが込み上げる。
「だったらなんで目が合うのよっ」
チラチラ合う視線にまんまと乗せられた自分がバカバカしくて、恥ずかしくて、もし今日が金曜日じゃなかったら、明日は自主休校するところだ。
というか、月曜日に顔を合わせるのが、ものすごく気が重いのだけど、どうしたらいいだろう。
友達からも「金曜はどうだった?」と報告をせがまれるだろうし、正直、夜行遠足当日の朝より気が重いのだけど。
本番までは一週間。それどころか、これからの学校生活も気が重いまま過ごさなければならなくなったら、それこそ最悪だ。
悔し紛れにもうひとつ息を吐き出したところで、硬派らしいといえばらしいけど、今どきの男子高校生にしてはちょっと度が過ぎていやしないか、と私は思う。
もしかして好きな子がいる? 他校にもう彼女がいたりする?
そんな話はいくら聞き耳を立てても聞こえてきたことはなかった。
でも、普段の様子を思い起こすと、もし仮に彼女がいたとしても晄汰郎の性格なら誰にも言わない、あるいは信頼の置けるごく少数の親しい人にしか打ち明けないこともあり得るだろう、いいやむしろそうするはずだと妙にあっさり納得できてしまって、再び怒りが込み上げる。
「だったらなんで目が合うのよっ」
チラチラ合う視線にまんまと乗せられた自分がバカバカしくて、恥ずかしくて、もし今日が金曜日じゃなかったら、明日は自主休校するところだ。
というか、月曜日に顔を合わせるのが、ものすごく気が重いのだけど、どうしたらいいだろう。
友達からも「金曜はどうだった?」と報告をせがまれるだろうし、正直、夜行遠足当日の朝より気が重いのだけど。
本番までは一週間。それどころか、これからの学校生活も気が重いまま過ごさなければならなくなったら、それこそ最悪だ。