十月といっても九月の余韻をまだ存分に引きずっているような気持ちのいい秋晴れの空のもと、前日の男子の出発に続き、今朝は女子の出発時刻が刻々と差し迫っていた。
早朝五時の空気は、言うまでもなくひんやりと冷たい。けれど日が昇りはじめ、朝靄もしっとりと土に沁み込んだ今は、天気予報の通り空は晴れ渡り、薄い鱗雲がゆったりと上空を流れる下をスズメが駆けている。
まさに夜行遠足日和。
今頃、男子たちもこの空の下を歩いているだろう。一晩歩き詰めで極限まで削られた体力も、朝のまっさらな空気を胸いっぱいに吸い込めば、いくらか回復するかもしれない。
そんな中、四時起きでばっちりメイクを施した私は、女子生徒がひしめき合うグラウンドを友達と連れ立って歩いていた。
なんとなく学年別に分かれているグラウンドは、三年の学年カラーの紺に近い青色と、私たち二年の臙脂色、一年の緑色の三色に綺麗に分かれていて、妙に序列を思わせて面白い。
私たちも当然、二年の女子生徒が固まっているエリアの後ろのほうに固まり、スタート前の最後のおしゃべりに興じる。緑に臙脂が混ざっても別にこれといってなんともないけれど、さすがに青には混じれない。
早朝五時の空気は、言うまでもなくひんやりと冷たい。けれど日が昇りはじめ、朝靄もしっとりと土に沁み込んだ今は、天気予報の通り空は晴れ渡り、薄い鱗雲がゆったりと上空を流れる下をスズメが駆けている。
まさに夜行遠足日和。
今頃、男子たちもこの空の下を歩いているだろう。一晩歩き詰めで極限まで削られた体力も、朝のまっさらな空気を胸いっぱいに吸い込めば、いくらか回復するかもしれない。
そんな中、四時起きでばっちりメイクを施した私は、女子生徒がひしめき合うグラウンドを友達と連れ立って歩いていた。
なんとなく学年別に分かれているグラウンドは、三年の学年カラーの紺に近い青色と、私たち二年の臙脂色、一年の緑色の三色に綺麗に分かれていて、妙に序列を思わせて面白い。
私たちも当然、二年の女子生徒が固まっているエリアの後ろのほうに固まり、スタート前の最後のおしゃべりに興じる。緑に臙脂が混ざっても別にこれといってなんともないけれど、さすがに青には混じれない。