「説明しづらいから、途中まで案内するよ」

男の子の顔が一瞬で明るくなった。
ホッとした心の中が丸見えだ。
きっと素直ないい子なんだろうな。

「うちの学校を受験するの?」

「一応、そのつもりです。
アメフト部があって、
大学にそのまま行けて、
家から通える高校となると、ここかなあって」

「じゃ、アメフトコートの前を通って行こうか」

「いいんですか!?」

この笑顔、誰かに似ている気がする。