同じ歳のはずなのに、いつだって直規は私のずっと前を歩いている気がする。
この背中をずっと追っていけたらいいのに。

でも……。

「直規も私も、お互いの一部になるんだね」

「そうだよ」

直規はその大きな両手で私の顔をそっと包んだ。
そして、私を愛おしそうに見つめてから、優しくキスをした。

唇が離れた瞬間、私は直規の胸に顔を埋めた。
しがみつくように手を回す私を、直規がぎゅっと抱きしめ返した。