直規が慌てて学生証を取り上げる。
それを今度は美園がひったくった。
「1999年生まれなのに、何で大学生なの? 家の住所も違うし」
軽くパニクる美園と真澄。
このリアクションを見るのも三回目だ。
信じてもらえるかはわからないけど、
この数カ月間のできごとを、順番に話した。
「量子学の本を読んだら、
これはパラレルワールドなんじゃないかって思ったの」
一気に喋ってから、二人の顔色をうかがう。
少しは信じてくれるかなと思ったけど、二人の反応は鈍い。
というより、ぽかんとしてる。
「信じられないと思うけど、本当なの。私、全部メモしてるんだ」
私はカバンからブルーのノートを取り出した。
美園に見せようと広げたら、直規が身を乗り出してのぞき込んた。
「また登場人物が増えてるじゃん。
さおり、何か書くもの貸して」
水色のペンを渡すと、直規は私が書いたメモに
私と会った時の自分の世界の日付を書き込んだ。
それから、今日の日付と出来事も書き加える。
それを今度は美園がひったくった。
「1999年生まれなのに、何で大学生なの? 家の住所も違うし」
軽くパニクる美園と真澄。
このリアクションを見るのも三回目だ。
信じてもらえるかはわからないけど、
この数カ月間のできごとを、順番に話した。
「量子学の本を読んだら、
これはパラレルワールドなんじゃないかって思ったの」
一気に喋ってから、二人の顔色をうかがう。
少しは信じてくれるかなと思ったけど、二人の反応は鈍い。
というより、ぽかんとしてる。
「信じられないと思うけど、本当なの。私、全部メモしてるんだ」
私はカバンからブルーのノートを取り出した。
美園に見せようと広げたら、直規が身を乗り出してのぞき込んた。
「また登場人物が増えてるじゃん。
さおり、何か書くもの貸して」
水色のペンを渡すと、直規は私が書いたメモに
私と会った時の自分の世界の日付を書き込んだ。
それから、今日の日付と出来事も書き加える。