「うそつき」
りっピーに詰られた。

「そうだよ」
でもこの結果が残念なの?
と私は問う。

すると彼は悲鳴混じりにこう言う。
「君はボクの気持ちを強要しない」ッて

私はまだ新しい壁紙の匂うソレにもたれる。
だから駄目なんだと言おうとして
りっピーが涙を流して居るかの様に見えた。

「賭けを忘れた?」
こぼれる涙に指を伝わせ、だからハンカチをそっと渡す。
「賭け?」なにそれ
とぼろぼろとこぼれる。

意味がわからなかったので結論を言う
「一年間君に恋してるふりをして」
本当に「好き」になったら、君の勝ち。
この青春を君に捧げる。

「でも私は一人で、やりたい事を………」
言いかけた口を右手でふせがれた。

涙の味がした。



2017/8/29