幸せには自分は入らない。
あなたしかあなたを幸せにできる人はいない、とか、自分の幸せは、自分でつくるなどの自己啓発系のセミナーではそう謳われます。私も、そういうところに参加してみたことはありますが、そうなると、間違いなくいますんでいるところでは生きては行けないと思いました。私たちが暮らす地域では、幸せを独占するという、考え方はもっていないのです。
要は、いつも他人の目。他人にどう見られるか。理想的には、医療とか介護とか福祉的な仕事につき、他人のために働くこと、これが美徳なんです。だから、自分を幸せにするという、生き方は先ずはできません。
そうなると、私のような人は、どうしても生かしてもらっている、という傾向がつよいから、発言はなにもしてはいけないのです。だから、家にいるときも食べるだけの存在になってしまうと、働いている人の召し使いにならないとやっていけない。どこかに出掛けようとすれば、嫌な顔をされます。
働いていないくせに！贅沢をするな！と直接怒鳴る訳じゃないんですが、そういう傾向があり、いつも監視されている感じですね。
なんだか、自分というものを持つよりも、周りの環境を見極めて、そのなかで自分がどうするか、の方が自分が幸せになることより大切です。だから、この地域では、音楽や美術家などはまずすめないでしょう。先程書きました職業でないと、みとめてもらえない。
この地域では、自己実現というよりも、他人に正常だ、正しい生き方だ、という評価をもらうことが何よりも幸せです。
そして、虫けら見たいにこきつかわれて、静かにしんでいく。幸せになるのは、自分ではありません。
この地域では他人の目が幸せをつくっていて、それに早く気づいて順応するのが、一番幸せなのです。