家に帰り、テレビのチャンネルをぼーっと変えていると、司馬くんがモデルをしている飲料水のCMが流れた。

爽やかに笑う彼を見て、令美はブチンとテレビを切った。


「…何よ何よ何よ‼︎えっらそうに、プロの目は誤魔化せないだと⁈確かに、断る時の台詞は毎回同じになってたけど、、でも‼︎告白された時はこっちも頭真っ白で、自然と今までと同じ言葉しか浮かばなくて、恥ずかしさで思わず演技みたいになっちゃうのよー‼︎‼︎」

でも、そんな風に見えてたことや自然と演技してる自分には司馬くんに言われるまで気がつかなかったー

今日の飯山くんや今まで断って来た人達もそう思ったのかな…


令美はぼうっと天井を見上げた。


「…はーあ‼︎今更悩んでも仕方ない‼︎それより、文化祭の劇の練習をしよう。私の演技でプロの俳優をあっと言わせてやるんだから‼︎」