「そうだ。また隣のクラスの男の子が令美のライン教えてって頼まれたよー。全く、モテるのに彼氏作らないの?」
「…そりゃ彼氏がいたらいいなぁって思うけど、、話したこともない人なんて嫌よ。好きになった人と付き合いたいの‼︎」
「あんた、意外と純情だよねぇ。」
意外で悪かったわね‼︎
高校生になって、周りは彼氏作って青春送ってるのに私は今まで彼氏が出来たことはない。
それどころか、好きな人すらまだいない‼︎
「てか令美。今日日直でしょ?先生に資料作り頼まれてなかった?」
「ヤバイ‼︎忘れてたー‼︎」
私は慌てて社会科資料室に向かった。
授業前までにって昨日言われてたんだった。
ドアを開けると、中にはなんと司馬くんがいた。
「…あれっ、、?」
司馬は資料をホチキスで止めていた。
そうか、今週は司馬くんと日直だったんだ。
「これ、ホチキス止めたからまとめてくれない?」
「は、はい‼︎」
令美は司馬から資料を受け取った。
「はい」
「ありがとうございます。。」
「…何で敬語?」
司馬は手を止めて令美を見た。