「…ここが、rainプロダクション。。」
都内にある大きなビルを見上げた。
今日は、この間高橋さんから住所を教えてもらい、司馬くんも所属する事務所にやって来た。
「やぁ、令美ちゃんよく来たね。」
「高橋さん。こんにちわ。」
ひゃー、ついにここまで来てしまった。
この間の文化祭の後、必死に両親を説得してなんとかオッケーを貰ったんだよね。
「令美ちゃん。こちらがうちの社長です。」
紹介されたのは女性だった。
以外、女の人が社長なんだ!
「初めまして。社長の広瀬です。話に聞いた通り可愛い子ね。この間の奏多のドキュメント、貴方への質問が殺到したのよ。」
あのドキュメント、結局キスシーンはカットされてたんだけど、それでもすごい反響だったみたい。
まぁ、取り巻き軍団からは多少の嫌がらせもあったけど…
「初仕事は雑誌の撮影よ。夏服の特集で1ページ。まぁ初めは小さく載るだけだけど、これから一緒に頑張っていきましょうね。」
「はい‼︎宜しくお願いします‼︎」
令美の笑顔に、社長も高橋も一安心した。