ー文化祭当日ー
今年の文化祭は今まで以上の盛況ぶりだった。
演劇大会で優秀賞を取った演劇が俳優の司馬奏多とコラボするという話がすぐに広まり、近隣の学校だけでなく、他県からも人が押し寄せて入場規制がかかった。
劇が始まる時間が近づくと、令美は緊張で手が震えた。
「ヤバイ、緊張する。。」
「ねー‼︎大会の時よりも緊張してるかも…」
すると、司馬のマネージャーの高橋さんが何やら荷物を持ってやって来た。
「皆さん、うちの事務所から差し入れです。今日は宜しくお願いします!」
すると、高橋は令美にも差し入れのドーナツを差し出した。
「…君、東雲令美さんだね。今日この舞台が終わった後少し話せないかな?」
「はい…?」