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『4月28日午前0時38分』


『学校ばっかり喋って、店には会いに来てくれないんですね。栗原さん』

「………」

『もしかして私のこと、嫌いになったの?普通じゃないから………?』

「それは、違う」

崖の上。下は、雄大な青い海。一歩踏み外したら、海に落ちてしまいそうなギリギリのところに美希さんは立っていた。

『じゃ、どうして会いに来てくれなかったんですか?栗原さん、お金持ちなんでしょ。仕事しなくても、平気なんでしょ。やっぱり栗原さんも、私がこんな仕事をしてるから好きじゃなかったんだ』

「それは、関係ない。それより、そんなところに立ってると危な………」

『さようなら、栗原さん』

僕の呼び止めを聞く前に、彼女は崖から落ちた。僕の視界から、大好きな美希さんの姿が消えた。

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

大声で叫びながら右手を精一杯限界まで伸ばしたが、目の前にはいつも見る真っ白な天井しか見えなかった。

ーーーーーーどうやら、美希さんが自殺する夢らしい。