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『4月9日《水》午後3時12分』



「ただいま」

玄関のドアを開けて、室内に入る。まだ誰も帰っておらず、家の中はシーンとしていた。

「美希さん、なんの仕事をしてるんだろう……?」

床に黒い学生カバンを放り投げて、やわらかい白いソファーの上で寝る。そして、頭の中で彼女のことを思い出す。

天井に取り付けられた、LEDのシーリングファンライト。その明るい光が、僕の顔を激しく照らす。

「……寝よ」

僕は電気を消して、そのまま自分の寝室に向かって眠りに就いた。