*
『10月6日《金》午後6時38分』
ーーーーーー秋休みーーーーーー。
美希さんと二人だけの時間も、もう少しで終わろうとしていた。
僕のとなりに座っている彼女は、うっとりした表情で秋を彩る真っ赤な鴨川の紅葉に見とれている。
辺りが暗くなりつつある秋の夕暮れ時の時間帯に、血のように赤い紅葉が人々の心を奪う。時間帯のせいもあってか、鴨川には手を握りしめている若いカップルが多かった。
涼しい秋風に木々が揺れる音と、川の流れる音が僕の耳に聞こえる。それと、自分の心臓の鼓動がいつも以上に大きく聞こえる。
「あの、僕。君のことが………」
ーーーー今から、四日前ーーーーーー。
『10月6日《金》午後6時38分』
ーーーーーー秋休みーーーーーー。
美希さんと二人だけの時間も、もう少しで終わろうとしていた。
僕のとなりに座っている彼女は、うっとりした表情で秋を彩る真っ赤な鴨川の紅葉に見とれている。
辺りが暗くなりつつある秋の夕暮れ時の時間帯に、血のように赤い紅葉が人々の心を奪う。時間帯のせいもあってか、鴨川には手を握りしめている若いカップルが多かった。
涼しい秋風に木々が揺れる音と、川の流れる音が僕の耳に聞こえる。それと、自分の心臓の鼓動がいつも以上に大きく聞こえる。
「あの、僕。君のことが………」
ーーーー今から、四日前ーーーーーー。