「はっ!」

私は、目を開けた。視界が明るくなり、太陽が西に沈みかけた、日没前の薄明の空が無限に広がっていた。

「戻った………?」

私は、ボソッと呟いた。京都の繁華街は人が多く、スーツを着た営業マンや若いOLが歩いていた。

ーーーーーーどうやら神様が言ったとおり、ほんとうに殺される前にタイムリープできたらしい。

私は、慌てて店に向かった。




「千春さん、仕事気をつけてね。まだ希さんを殺害した犯人、見つかっていないようだから………」

心配するこの新井俊の言葉、確かに私は一度聞いたことがあった。

「じゃ、予約客がもうすぐ来るから。着替えて、個室に向かって」

店員の新井俊にそう言われて、私は個室で待つことにした。