『日万凛、明日デートしない?』
 潤は、自宅で持ち帰った仕事をPCで処理しながら日万凛にメッセージアプリからメッセージを送る。
 年子の姉をデートに誘う為に。明日は金曜日、デートには打って付けの曜日だ。
 PCで処理できる仕事は今日の内に処理をして明日は定時で上がる、これ絶対。
 そして明日は仕事終わった後、日万凛の会社のエントランスまでお迎えに行こう。
 日万凛が好きな店に予約を入れる。聞きたい事はたくさんあるから個室で。

 『いいよ!明日、待ち合わせ、どうする?潤に聞きたい事たくさんあるの。』
 可愛いスタンプとともに即返信をしてくれ、一人でニヤける。
 最近は日万凛が忙しかったり、潤も出張やらでなかなかゆっくり出来なかった。
 数週間前、日万凛の企画したカクテルが発売したのだが、本当は日万凛と二人で飲んで祝いたかった。
 これも出張で叶わず、出張先のホテルで日万凛と電話しながら飲んだのだ。潤は日万凛に会えるのが楽しみで仕方ない。
 だが、絶対話題に上がるだろう内容を考えるとちょっとモヤモヤする。

 『明日は仕事、外に出るからそのまま直帰にして日万凛の会社に迎えに行くよ。いつもの日万凛の退社時間にエントランスにいるな。』
 さて、明日の日万凛は確保できた。急いで仕事を片付けよう。潤は深夜まで自宅で仕事を片付け続けた。勿論、日万凛とのデートのために。